私たちの知らないうちに、日本の土地が外国人の手に渡っている?
最近、「中国人が日本の土地をたくさん買っている」というニュースを耳にすることがあるかもしれません。日本の土地は、私たちの大切な財産であると同時に、国防や国民の生活を守るための基盤でもあります。外国による土地の購入は、経済的なメリットがある一方で、安全保障上の大きなリスクにもなりうると考えられています。
ここでは、日本で起きている土地購入の現状や、それに対する国の対応、そして各政党の考え方について、いっしょに見ていきましょう。
日本の土地はなぜ外国人に買われているの?
日本は、外国人でも自由に土地や建物を買うことができます。これは、世界の国々と比べてもとても自由度が高いルールです。たとえば、アメリカやイギリスでも、国によっては特定の土地の売買を厳しく制限している場合があります。
近年、日本の土地は、とくに中国や香港、台湾などの富裕層にとって、とても魅力的な投資先になっています。その理由は主に3つあります。
- 円安: 日本円が外国の通貨に対して安くなっているため、同じお金でも、日本でより広い土地や立派な建物を買うことができるからです。
- 価格の安さ: 世界の主要都市と比べて、日本の不動産価格は比較的安いため、投資しやすいという面があります。
- 所有の自由: 日本の土地は、誰でも、どんな場所でも、どんな目的でも買うことができるため、手続きが簡単で、購入後の規制も少ないのです。
日本各地で進む土地買収 大都市ではマンションや商店、レストラン
外国資本による土地の購入は、日本の様々な場所で進んでいます。特に、安全保障に関わるような重要な場所での買収が問題視されています。日本の都心部では、中国人の富裕層が日本のマンションや土地を次々に買っています。
東京では中国人の街ができてきている
とくに、東京都豊島区池袋などでは、中華系のコミュニティが形成され、中国人向けの商店やレストランが増加しています。池袋北口周辺には、中国語の看板を掲げた店が多く、まるで中国の街を歩いているような雰囲気になっていると言われることもあります。
また、新宿区百人町にあるマンション群は、「小上海(シャオシャンハイ)」(小さなシャンハイ)や「小北京(シャオベイジン)」(小さなペキン)とも呼ばれ、中国人投資家が数多くの部屋を所有しています。こうした場所は、日本の文化や治安、生活環境にも影響を与える可能性があると指摘されています。
大阪では特区と経営管理ビザで中国人経営の民泊が大増殖
大阪市では、中国資本が民泊(旅館業の許可を得ていない宿泊施設)として、マンションの部屋を大量に買い集める事例が報告されています。これは、大阪市が「国家戦略特別区域」として、民泊の営業日数を無制限に認めていることが背景にあります。
この動きに拍車をかけているのが「経営管理ビザ」です。日本のビザ制度では、500万円の資本金を用意して会社を設立すれば、このビザを取得することができます。
一部の中国の斡旋業者の中には、「500万円の出資だけで、誰でも簡単に日本に永住できます。手続きは全て代行しますので、あなたは何もする必要はありません!」「すぐに会社を設立して、すぐにビザを取得できます!」「失敗しても全額返金保証!」などと甘い言葉で、日本への移住を促しているところもあると言われています。こうしたことで、民泊経営を手段とした、低コストでの日本移住が急増しているのです。
名古屋では名古屋城近くの国有地が?
名古屋市では、かつて中国総領事館が名古屋城に近い国有地を購入しようとしたことがありました。市民や政治家の反対によって売却は保留となりましたが、外交機関が重要施設の近くに広大な土地を所有することは、安全保障上の懸念につながると議論になりました。
福岡では特別史跡を無断専有
福岡県太宰府市では、中国籍の夫婦が国の特別史跡の土地を無断で占有し、キャンプ場を開設したとして有罪判決を受けました。こうした事例は、外国人の土地利用が、日本の歴史的・文化的資産を脅かす可能性を示しています。
地方では自衛隊の基地や原子力発電所近く、離島や森林、水源地も。
地方の土地買収は、さらに深刻な問題をはらんでいると言われています。とくに、自衛隊の基地や原子力発電所などの重要施設の近くの土地が買われていることが、安全保障上の大きなリスクだと指摘されています。
北海道は買い占め天国
北海道では水源地や広大な森林が、中国資本によって買われています。自衛隊の演習場や、米軍との共同訓練場所に近い土地が買われた例もあり、有事の際に日本の安全保障を脅かすのではないかという懸念があります。
ひとつの例として、稚内市にある航空自衛隊のレーダーサイトから、わずか1キロメートルほどの場所にある土地が、中国資本に買収されました。この土地に風力発電設備が設置されているため、自衛隊のレーダーに影響を与える妨害電波を出したり、施設の情報を収集したりする目的で利用されるのではないかという懸念が指摘されています。
北海道砂川市(すながわし)では自衛隊演習場近くを
自衛隊の演習場に近い山林が、中国系の投資会社に買収された事例があります。水源地としての役割も持つ土地であり、土地の売買が安全保障上のリスクに繋がりかねないと指摘されています。
倶知安町(くっちゃんちょう)やニセコ町では極上のパウダースノーの山が
「JAPOW(ジャパウ)」(Japan + Powder snow)と呼ばれる極上のパウダースノーで知られる倶知安町(くっちゃんちょう)やニセコ町といったリゾート地では、中国人や香港の資本によって広大な山林が買収されました。高級別荘やホテル建設のための購入で、これらの土地の中には、水源地を含むものもあり、また自衛隊の演習場の近くにあるものもあり、防衛上の懸念が指摘されています。
北海道日高町(ひだかちょう)では天然林、東京ドーム約42個分が
林道も通っていないような奥地の天然林、約200ヘクタール(東京ドーム約42個分)が、中国資本に買収されました。この土地はかつて集落があった場所ですが、現在は無人です。水源地を避けた売買目的の買収とみられています。
これらの例は、土地の所有者が外国人になることで、たとえ軍事施設に直接関係のない場所であっても、安全保障上のリスクに繋がりうることを示しています。
奈良県宇陀市(うだし)では水源が
淀川水系(よどがわすいけい)の重要な水源地となっている奈良県の森林に、中国人と思われる人物が土地買収を持ちかけた事例があります。地下水は土地の所有者に権利があるため、無制限に買収が進むと、下流にある大都市の水供給に影響が出るのではないかという声が上がりました。
宮崎県都城市(みやこのじょうし)では東京ドーム約150個分の広大な山林が
2015年頃から、都城市の広大な山林 約700ヘクタール(東京ドーム約150個分)が、中国人が代表を務める企業によって買収されました。この土地は県が定める水源地域保全条例の対象地域であり、その規模の大きさから非常に問題視されました。
離島が一番危ないかもしれない
長崎県の対馬や、沖縄県の無人島など、国防上とても大切な離島の土地も外国資本に買われています。たとえば、対馬では、海上自衛隊の基地に近い土地が韓国資本に買われたことで、安全保障上の懸念が強まりました。
長崎県対馬(つしま)では海上自衛隊の基地の周りが次々と
『韓国人「立ち入り禁止」のワケ』で少し触れましたが、海上自衛隊の基地に近い土地が韓国資本に買われた例は、特に有名です。これは中国資本ではなく韓国資本ですが再度掲載しておきます。
2000年代以降、韓国資本が対馬のホテルや温泉、自衛隊の近くの土地を次々に買収しました。この買収は、有事の際に自衛隊の動きを監視する拠点になったり、地域のインフラを外国人資本が管理したりする可能性が指摘され、安全保障上の問題として大きな注目を集めました。
出典:産経新聞「対馬で無許可民泊横行、韓国資本が買収の土地も…長崎県、条例強化へ」 https://www.sankei.com/article/20250725-7VKUC5KRZ5M2PLYRBDNGKZX53E/
沖縄県 屋那覇島(やなはじま)では島の一部が
沖縄本島に近い無人島、屋那覇島(やなはじま)の土地の一部が、中国ビジネスを手掛ける日本の会社によって購入されました。このことは、購入したとされる中国の女性がSNSに投稿したことで話題になりました。
この島は、自衛隊の基地などの近くではないため、日本の新しい法律である「重要土地等調査法」の対象地域には含まれていませんでした。このため、法律の「穴」として、日本の安全保障上の懸念が指摘されました。
沖縄県宮古島では国防上重要な施設の近くが
宮古島では、島の重要施設から近い土地が外国人によって買収された事例があります。宮古島は、南西諸島(なんせいしょとう)の防衛強化にとって非常に重要な場所であり、自衛隊のミサイル部隊などが配備されています。外国人が土地を所有することで、自衛隊の活動が監視されたり、妨害されたりするリスクがあると指摘されています。
これらの事例は、日本の土地が経済的な価値だけでなく、国防上も重要な意味を持つため、単なる不動産不動産取引ではない、という考えが広がっています。
「国の安全が、何らかの理由で将来的に脅かされるかもしれない」
こうした状況は、日本の安全を守るためにとても重要です。もし、これらの土地が外国のスパイ活動に使われたり、国防動員法という中国の法律では、有事の際に中国人はどこにいても動員・徴用の対象となるため、ある日突然に軍事的な拠点になったりする可能性が否定できないからです。
国の対応状況
外国資本による土地買収の問題を受けて、日本政府は対策に乗り出しています。令和4年(2022年)9月には「重要土地等調査法(じゅうようとちとうちょうさほう)」という法律が施行されました。
この法律は、自衛隊の基地や原子力発電所など、安全保障上重要な施設や、国境に接する離島の周辺の土地について、所有者を調査し、妨害行為などをしている場合は、土地利用を停止させることができるというものです。
この法律によって、日本の安全保障に関わる土地が外国の意図しない利用から守られることが期待されています。しかし、この法律の対象となるのはあくまで限られた地域で、それ以外の広大な土地は依然として自由に売買できるため、法律の実効性を高めるべきだという声もあります。
出典:時事通信「重要土地等調査法が施行 自衛隊施設周辺など、中国念頭」 https://www.jiji.com/jc/v8?id=202501jyuuyoutochi
外国人の土地購入をめぐる各政党の政策
外国人の土地購入問題について、各政党はどのような考えを持っているのでしょうか。各政党の政策や公約、党首の発言などを元に、その考え方を見てみましょう。
各政党の考え方を見て、自分の考え方に合う政党はどこかを選んでみましょう。
- 自由民主党(自民党:保守、中道右派、左傾傾向)
- 日本の安全保障を第一に考え、重要施設の周辺や国境離島の土地買収には厳格に対応すべきだと主張しています。重要土地等調査法を主導し、今後も必要に応じて規制を強化していく姿勢です。
- 重要土地等調査法の対象範囲外の土地については、日本の経済や社会への影響も考慮しながら、今後の動向を注意深く見守るというスタンスです。
- 立憲民主党(革新、中道左派、リベラル)
- 外国資本による土地買収問題については、安全保障上の懸念を認識しつつも、過度な規制は、外資の導入による経済活性化を妨げる可能性があるとして慎重な立場です。人権や財産権にも配慮した、バランスの取れた政策を求めています。
- 重要土地等調査法の対象範囲外の土地については、透明性の確保が重要だと考えています。誰がどのような目的で土地を所有しているかを国民が知ることができる仕組みづくりを主張しています。
- 日本維新の会(保守、右派、リベラル)
- 国の安全保障と国益を守る観点から、外国人による土地買収を厳しく規制すべきだと考えています。重要土地等調査法をさらに強化し、対象地域を広げるべきだと訴えています。
- 重要土地等調査法の対象範囲外の土地についても、日本の国益を損なう恐れのある場合は、国が介入すべきだと考えています。法規制を拡大し、売買の報告義務などを課すことを検討すべきだと主張しています。
- 公明党(中道、保守)
- 日本の安全を守るための必要な措置として、重要土地等調査法を支持しています。同時に、国際的な信頼を損なわないよう、透明性と公平性を保ちながら、適切な対応を求めています。
- 重要土地等調査法の対象範囲外の土地については、自治体や地域住民の声を聞きながら、きめ細かな対応をしていくべきだと考えています。住民の生活環境への影響を考慮した対策を主張しています。
- 国民民主党(中道、保守、リベラル)
- 日本の主権と国益を守るため、外国資本による土地買収を規制する法整備が必要だと考えています。日本の安全保障と経済的な利益を両立させるような、現実的な政策を主張しています。
- 重要土地等調査法の対象範囲外の土地については、日本の水資源や食料安全保障に関わる土地から優先的に、何らかの規制を検討すべきだと考えています。
- 日本共産党(革新、左派)
- 外国資本の土地買収は、安易なグローバル化の行き過ぎだと批判しています。日本の自然や水資源を守るため、そして住民の生活を守るために、国が適切に管理すべきだと訴えています。
- 重要土地等調査法の対象範囲外の土地については、国土利用計画法などの既存の法律を厳格に適用し、投機目的の土地取引を規制すべきだと主張しています。
- 参政党(保守、右派)
- 外国資本、特に中国資本による日本の土地買収は、日本の主権と安全保障を脅かす重大な問題だと強く訴えています。重要土地等調査法をさらに厳格化し、全面的な規制が必要だという立場です。
- 重要土地等調査法の対象範囲外の土地についても、水源地や森林など、日本の重要な資源を守るため、全面的に外国人による購入を規制すべきだと考えています。
- れいわ新選組(革新、左派)
- 外国資本による土地買収が、日本の貧困や格差の問題と結びついていると見ています。安易な外資導入ではなく、日本の土地を国民の手に取り戻すための根本的な経済政策を求めています。
- 重要土地等調査法の対象範囲外の土地については、外資による買収が住民の生活を圧迫するような事例をなくすため、土地の利用目的を厳しく審査するべきだと主張しています。
- 日本保守党(保守、右派)
- 外国人の土地購入は、日本の安全保障にとって深刻な脅威であり、すぐに全面的な禁止措置をとるべきだと主張しています。国境や重要施設周辺だけでなく、日本の国土全体を守るための厳格な法規制を訴えています。
- 重要土地等調査法の対象範囲外の土地についても、日本の土地は日本人にとって大切な財産であるという考えに基づき、国境、重要施設周辺だけでなく、すべての土地について外国人による所有を原則として禁止すべきだと強く訴えています。
日本の土地は、誰のもの?
「中国資本が日本の土地を買いあさっている」という問題は、日本という国のあり方や、未来の安全を考える上で、たいへん重要なテーマです。
この問題は、経済的な利益と国の安全保障のバランスをどうとるか、という難しい問いを私たちに投げかけています。日本の土地が外国人の手に渡ることをどこまで許容すべきか、そして私たちの生活をどう守っていくべきか。あなたはどのように考えますか?


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