えっ! 日本人が餓死? 食料自給率から考える日本の未来

食料の安全
いま、本当に真剣に考えておかないと日本の食料はやばい

食料自給率って何?私たちのご飯はどこから来ているの?

食料自給率という言葉を聞いたことはありますか。これは、私たちが食べる食料が、どれくらい日本国内で作られているかを示す割合のことです。例えば、食料自給率が100%なら、食べるものは全て日本で作られているということです。もし50%なら、半分は海外からの輸入に頼っていることになります。

農林水産省によると、2022年度の日本の食料自給率は、カロリーベースで38%でした。これは、私たちが毎日食べるご飯やおかずのうち、およそ4割しか日本で作られていないことを意味します。残りの約6割は、外国からの輸入に頼っているのです。

日本の食料自給率は世界の国々と比べてどうなのでしょうか?

農林水産省のデータ(2021年の国際比較)を見ると、日本の食料自給率は他の先進国と比べてかなり低い水準にあります。

  • カナダは220%
  • オーストラリアは169%
  • フランスは127%
  • アメリカは121%
  • ドイツは84%
  • イギリスは70%

このように、多くの国が自給率100%を超えている中で、日本の38%という数字は、とても低いことがわかります。

もし、海外から食料が届かなくなったら日本人は餓死?

日本は周りを海に囲まれた島国です。もし、災害や国際的な紛争などで、船や飛行機が日本に来られなくなり、食料の輸入が止まってしまう「海上封鎖」のような事態になったらどうなるでしょうか。

現在の食料自給率が38%ということは、日本の食料の多くを海外に頼っているということです。もし輸入が途絶えれば、国内にある食料だけでは、全ての国民が十分に食べることはできません。極端な話ですが、全員が餓死する可能性もゼロではないのです。私たちは、本当に今のままで大丈夫なのでしょうか?このような状況は、私たちの安全保障とも深く関係していると言えるでしょう。

なぜ日本の食料自給率はこんなに低いのでしょうか?

かつて日本は、自分たちの国で食べるものをほとんど作っていました。しかし、戦後の経済成長の中で、海外から安い食料がたくさん入ってくるようになり、日本の農業はだんだんと元気をなくしていきました。

特に、政府が過去に行った「減反政策」も、その要因の一つと言われています。減反政策とは、お米の生産量を調整するために、農家にお米以外の作物を作るように促したり、作らないように求めたりする政策のことです。この政策によって、お米を作る田んぼが減り、食料全体を作る力も落ちてしまった、という見方もあります。

減反政策は、1970年代から長らく続けられてきましたが、2018年に廃止されました。この廃止は、政府がこれまでの方針を転換し、食料自給率向上への新たな取り組みを示したとも言えます。しかし、長年の政策の結果として今の低い食料自給率があることを考えれば、その影響については現在も様々な議論があります。

政府は、食料が足りなくなる心配がないように、海外からの輸入を安定させることや、食料を長く保存しておくこと(備蓄)を進めてきました。しかし、食料自給率が低いままでは、いざという時に困るのではないかという意見も強くあります。日本の食料を守るためには、どのような政策が必要なのでしょうか。

食料自給率について、各政党はどのように考えているのでしょうか?

日本の食料自給率の向上や食料の安定確保は、多くの政党にとって重要な政策課題です。ここでは、主な政党の考え方を見ていきましょう。これらの情報は、各政党の公式ウェブサイトや公約、党首の発言などから収集しています。

自由民主党(自民党:保守、中道右派 左傾傾向)

自民党は、食料自給率の向上と食料安全保障の強化を重視しています。農業を成長産業と位置づけ、生産基盤の強化や輸出拡大を進めることで、食料自給率を上げようとしています。減反政策の廃止もその一環であり、現在は生産者の経営安定やスマート農業の導入、水田の有効活用などを通じて、競争力のある農業を目指しています。また、不測の事態に備えた食料の備蓄も強化すると表明しています。

立憲民主党(革新、中道左派、リベラル)

立憲民主党は、食料自給率の向上を「国の安全保障の要」と捉え、生産者の所得を安定させるための直接支払い制度の拡充や、輸入依存からの脱却を目指しています。化学肥料や農薬に頼らない持続可能な農業への転換を支援し、環境に配慮した農業を推進することで、食料自給率を高めるとともに、食の安全・安心を守ろうとしています。

日本維新の会(保守、右派、リベラル)

日本維新の会は、農業の規制緩和や大規模化を進めることで、国際競争力のある強い農業を作り、食料自給率の向上を目指しています。新しい技術の導入や、農業のビジネス化を促進することで、農業者の収入を増やし、若い世代が農業に参入しやすい環境を整備すると考えています。

公明党(中道、保守)

公明党は、食料自給率の向上を国民生活の安心につながる重要課題と位置づけています。国産農林水産物の消費拡大や輸出促進、農業を担う人材の確保・育成を支援しています。また、災害に強く安定した食料供給体制を構築するため、スマート農業の推進や農業インフラの整備も重視しています。

国民民主党(中道、保守、リベラル)

国民民主党は、食料自給率の向上を国の安全保障上の重要課題として掲げています。農業者の経営安定に向けた所得補償制度の確立や、生産性の向上を支援することで、国内生産基盤の強化を図ります。また、食料の輸入が滞る事態に備え、国産への転換や備蓄の強化を求めています。

日本共産党(革新、左派)

日本共産党は、食料自給率の向上を最優先課題とし、大規模農業だけでなく中小の農家も守り、全ての農家が安心して農業を続けられるよう支援することを主張しています。食料の輸入自由化政策を見直し、生産者の所得を直接補償する仕組みを強化することで、食料自給率を向上させるとともに、食の安全を確保するとしています。

参政党(保守、右派)

参政党は、日本の食と農の安全保障を最重要課題の一つとしています。食料自給率の向上を掲げ、国産農産物の生産と消費を促進するための政策を提唱しています。特に、農業や漁業、林業といった第1次産業の従事者を、国の食料を守る重要な役割を担う存在として、「準公務員」のように安定した待遇にするべきだと主張しています。化学肥料や農薬に依存しない、伝統的な農業や自然と共生する農業の推進、そして遺伝子組み換え作物への反対も明確にしています。

れいわ新選組(革新、左派)

れいわ新選組は、食料自給率の低さを危機的な状況と捉え、大規模な農業改革を訴えています。生産者が適正な収入を得られるよう、政府が農業を直接支援する仕組みを大幅に強化することを主張しています。また、有機農業への転換を支援し、安全で安心な食料を国民に届けることを目指しています。

日本保守党(保守、右派)

日本保守党は、食料自給率の向上を国家安全保障の観点から非常に重要視しています。日本の農業を守り、発展させるために、不公平な貿易協定の見直しや、国内農業生産への手厚い支援を求めています。また、食料備蓄の強化や、非常時における食料供給体制の確立も重視しています。

まとめ:私たちの食卓と未来を考える

日本の食料自給率が低いことは、安全保障の面からも大きな課題です。もしもの時に食料が足りなくなるという不安は、決して他人事ではありません。

しかし、食料自給率を上げると言っても、簡単なことではありません。国際的な関係や、農業の現実、そして私たちの食生活にも深く関わってきます。私たちは、この日本の食料問題について、どのように向き合っていくべきでしょうか。

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