日本と韓国がもめている竹島のはなし

外交や国際的な問題
韓国の実効支配が続く竹島。解決の糸口は見えていない

島根県竹島か、韓国領独島か

竹島は、日本の島根県に属する小さな島です。しかし、この島をめぐっては、日本と韓国の間で領土をめぐる問題が続いています。 韓国は竹島を「独島(トクト)」と呼び、実効支配(その場所を実際に治めること)を続けています。 なぜこのような問題が起きているのでしょうか。平和的な解決を目指す日本の姿勢は、本当に正しいのでしょうか。

竹島はなぜそんなに重要なの?

竹島が日韓両国にとって大切なのは、単に歴史的な理由だけではありません。竹島の領有権は、その島の周り200海里(約370km)までの範囲の資源を自由に使える排他的経済水域(EEZ)の範囲をめぐる問題にもつながる大きな領土問題です。また、竹島周辺の海は、暖流と寒流がぶつかる場所で、サザエやアワビ、イカなど、たくさんの魚介類がとれる豊かな漁場であることも知られています。

そして、この海の底には、メタンハイドレートや天然ガスといった、将来のエネルギー源になると期待されている貴重な海底資源が眠っている可能性も指摘されています。 このように、竹島は経済的にも大きな価値があるため、両国にとって重要なのです。

どうして、もめているんだろう?

日本はなぜ日本の領土だというの?

日本政府は、竹島は歴史的にも、国際法の上でも、日本固有の領土だと主張しています。 その根拠はいくつかあります。

日本政府は、 1905年1月28日の閣議で、竹島を日本の領土に編入し、島根県の管轄とすることを正式に決めました。この決定は、どこの国にも属していなかった土地を自国の領土とする国際法上のルール(無主地先占の原則)にもとづくものです。この決定は、当時の漁業活動が活発になり、竹島を管理する必要が出たことが背景にあります。

日本は、この決定を当時の官報に掲載して、国際社会にも明らかにしました。 また、第二次世界大戦後、日本の領土を定めたサンフランシスコ平和条約でも、竹島を日本の領土から切り離すとは書かれていませんでした。 日本は、韓国が竹島を勝手に占領していると考えています。

韓国はなぜ韓国の領土だというの?

韓国は、古くから竹島を認識していたとして、自国の領土だと主張しています。 その根拠として、朝鮮王朝時代の古文書や地図などを挙げています。 特に、1900年10月25日に公布された大韓帝国勅令第41号という法令で、鬱陵島(ウルルンド)を「鬱島(ウルド)」と改称し、その管轄区域を「鬱陵全島と竹島、石島」と定めたことを主張しています。

韓国は、この「石島(ソクド)」が現在の竹島(独島)のことだと解釈しています。 また、15世紀の古地図に鬱陵島とともに「于山島(ウサンド)」という島が描かれており、これを独島だとする説もあります。しかし、この于山島は実際とは異なる場所に描かれており、解釈が分かれています。

韓国が本格的に竹島を主張し始めたのは、1952年1月に当時の大統領、李承晩(イ・スンマン)氏が、国際法を無視して「李承晩ライン」という境界線(海上の国境線)を一方的に設定してからです。 このラインの内側に入った日本の漁船は拿捕され、多くの漁師が拘束されました。

参考:内閣官房 領土・主権対策企画調整室 「韓国の主張を見てみよう

日本は竹島をどう守ろうとしているんだろう?

海の安全を守る海上保安庁と自衛隊

竹島周辺では、韓国の巡視船が日本の船に対して、領海から出るよう警告してくることがあります。 海の警察である海上保安庁は、日本の領海を守るために、常にこの海域を巡視し、日本の漁業活動の安全を確保しています。

これは、韓国が1954年頃から竹島に警備隊を常駐させ、実効支配を始めたためです。 特に、2012年8月には当時の李明博(イ・ミョンバク)大統領が竹島を訪問し、日本の主権を明確に侵害する行為として大きな問題になりました。

この出来事は、日韓関係をさらに冷え込ませました。 また、もし竹島で軍事的な衝突が起きそうな場合、自衛隊が出動することも考えられます。 しかし、自衛隊が行動を起こすには、厳しい法律やルールがあります。国際的な非難を避けるため、自衛隊が武器を使うには明確な理由がなければなりません。 さらに、韓国とは外交関係があるため、自衛隊が行動すれば、関係がさらに悪化し、大きな国際問題に発展する可能性があります。 こうした背景から、日本政府の対応が「弱腰だ」と批判されることも少なくありません。

地元、島根県の声はどうなの?

竹島は島根県に属しているため、地元の人々、特に漁業関係者にとっては特に切実な問題です。 島根県は、竹島が日本固有の領土であることを広めるため、毎年2月22日を「竹島の日」と定めています。 県庁には専門の部署が置かれ、竹島に関する歴史や資料をまとめたウェブサイトを作成するなど、啓発活動に力を入れています。 地元からは、政府にもっと積極的に、毅然とした対応を求める声が上がっています。

参考:島根県web竹島問題研究所

どうすればこの問題は解決するの?

日本政府は、この問題を解決するために、**国際司法裁判所(ICJ)**という国際的な裁判所に判断を委ねることを提案しています。 しかし、韓国はこの提案に応じていません。 なぜ韓国が応じないかというと、韓国は竹島がすでに自国の領土であり、日本との間に領土問題は存在しないと考えているためです。 そのため、裁判に応じること自体が、国際的に竹島の領有権に「争いがある」ことを認めることになってしまうため、応じないのです。 平和的に問題を解決するためには、ICJでの話し合いが最も有効だと日本は考えていますが、韓国が応じない限り、この問題は解決しません。

各政党が考える「竹島」の守り方

ここでは、竹島問題について、各政党がどのような考えを持っているか、公約や発言をもとに紹介します。

自由民主党(自民党:保守、中道右派 左傾傾向) 竹島は日本固有の領土であり、韓国による不法占拠に対して毅然とした対応をとるべきだと主張しています。国際司法裁判所への提訴を改めて働きかけるべきだという立場です。

立憲民主党(革新、中道左派、リベラル) 竹島問題は平和的な外交交渉を通じて解決すべきだと考えています。武力衝突を招くような行動は慎み、冷静な対話を続けることで、解決の糸口を探るべきだと主張しています。

日本維新の会(保守、右派、リベラル) 竹島を防衛するため、自衛隊と海上保安庁の連携を強化し、実効支配を行うべきだと主張しています。また、国際社会に日本の正当性を強く訴えるべきだという立場です。

公明党(中道、保守) 竹島問題は冷静な外交対話を通じて解決すべきだと考えています。日韓関係全体に悪影響を与えないよう、対話を継続していくことが重要だと主張しています。

国民民主党(中道、保守、リベラル) 竹島は日本固有の領土であると明確に主張し、国際社会に日本の立場を強く訴えるべきだと考えています。外交を通じて、韓国に国際司法裁判所への付託を働きかけるべきだという立場です。

日本共産党(革新、左派) 竹島問題は軍事的な対立を避けるべきだと考えています。平和的な外交交渉を重ねることで、問題の根本的な解決を目指すべきだと主張しています。

参政党(保守、右派) 日本の領土を守るため、外交だけでなく、あらゆる手段を使って領土を守るべきだと主張しています。国民の愛国心を高め、国家としての一体感を強めるべきだという立場です。

れいわ新選組(革新、左派) 竹島問題は、軍事的な解決ではなく、対話と交渉による解決を重視しています。日韓の歴史的な関係も考慮し、慎重な対応をとるべきだと考えています。

日本保守党(保守、右派) 竹島は日本の領土であり、韓国の不法占拠を許してはならないと主張しています。自衛隊の出動も視野に入れ、領土を守るための強い態度で臨むべきだという立場です。

日本の未来は、わたしたち次第

竹島問題は、多くの人にとって遠い場所で起きているように感じるかもしれません。 しかし、これは日本の国土と、わたしたちの主権に関わる大切な問題です。

平和的な解決を目指す日本の姿勢は、賢明な判断でしょうか。それとも、毅然とした対応をとらない「弱腰」な姿なのでしょうか。

この問題に対する国の方針は、わたしたち一人ひとりの意見や、選挙で選んだ政治家によって作られます。 日本の未来の外交姿勢を、みなさんはどのように変えていきたいですか。

コメント