10万人の労働者受け入れ、いったいどういうこと?
2025年5月29日に、日本の民間団体とバングラデシュの政府機関が、今後5年間で10万人ものバングラデシュ人労働者を受け入れるための協力覚書(MOU)に署名したというニュースが、バングラデシュのメディアで大きく報じられました。特に『ダッカトリビューン』や『デイリー・サン』などの主要紙が報じたことで、日本でも大きな話題となりました。これらの報道によると、この覚書は、日本の深刻な人手不足とバングラデシュの若年層の雇用問題を同時に解決することを目的としているそうです。
このセミナーには、バングラデシュ政府の首席顧問や、日本の国会議員、JICA(国際協力機構)の関係者、そして民間企業の関係者など、多くの重要人物が出席しました。しかし、この10万人という数字は、日本政府が公式に発表したものではなく、日本の民間団体とバングラデシュ政府が交わした合意の数字であることに注意が必要です。
バングラデシュってどんな国?
歴史と文化
バングラデシュは、かつてインドやパキスタンの一部だった歴史を持つ国です。1971年にパキスタンから独立して、現在のバングラデシュ人民共和国となりました。国民のほとんどはイスラム教徒で、豊かな宗教文化と、歌や詩、踊りといった芸術が盛んです。首都はダッカで、世界でも有数の人口密集都市として知られています。
知っておこう。イスラム教徒の特徴
信仰と生活の柱
イスラム教徒は、神(アッラー)が唯一絶対の存在であると信じ、「六信五行」を信仰と生活の柱としています。
- 六信:アッラー(唯一の神)、天使(アッラーの使い)、啓典(アッラーがコーランなど預言者を通じて送った教え)、預言者(ムハンマドなど)、来世(死後の審判)、天命(すべては神の意思によって定められている)
- 五行:
- 信仰告白(シャハーダ): 「アッラーの他に神はなく、ムハンマドはアッラーの使徒である」と唱えること。
- 礼拝(サラート): 1日に5回、メッカの方向に向かって祈ること。
- 喜捨(ザカート): 貧しい人々を助けるために、収入の一部を寄付すること。
- 断食(サウム): イスラム暦のラマダン月に行われる、日の出から日没までの断食。
- 巡礼(ハッジ): 経済的・身体的な余裕があれば、生涯に一度は聖地メッカへ巡礼すること。
日常生活のルール
イスラム教徒の生活は、聖典コーランと預言者ムハンマドの言行録(ハディース)に基づいており、以下のような特徴があります。
- 食事: 豚肉とアルコールを口にすることが禁じられています。ハラール(合法)な食品を選びます。
- 服装: 女性は肌や髪を隠すヒジャブなどを着用することが一般的です。男性も露出の少ない服装を好みます。
- 家族: 家族や親戚、コミュニティの結びつきを非常に大切にします。
これらの特徴は、イスラム教徒が神の教えに従い、規律ある生活を送るための大切な規範となっています。
また、火葬は、遺体を焼く行為が神の創造を否定するものだと考えられているため、原則として行われず、土葬されます。
治安と人柄
現在のバングラデシュに対する渡航危険情報
ダッカを含むバングラデシュのその他の全土がこれに該当します。このレベルでは、テロや誘拐、強盗などの犯罪に巻き込まれる可能性があるため、渡航する際には十分な警戒が必要とされています。
レベル2「不要不急の渡航は止めてください。」
このレベルが指定されている地域は、バングラデシュとミャンマーの国境地帯(ラカイン州を含む)です。これは、ミャンマー国内の治安情勢が不安定なことや、国境を越える不法な移動、麻薬取引などが原因で、危険な状況が発生する可能性があるためです。
レベル1「十分注意してください。」
ダッカを含むバングラデシュのその他の全土がこれに該当します。このレベルでは、テロや誘拐、強盗などの犯罪に巻き込まれる可能性があるため、渡航する際には十分な警戒が必要とされています。
バングラデシュの犯罪
米国国務省が発表した2024年の人権報告書や人身売買報告書、そしてバングラデシュのメディアや日本大使館の安全情報によると、犯罪率は増加傾向にあります。
- 全体的な犯罪: 外務省の海外安全情報や在バングラデシュ日本国大使館の報告書によると、2024年に入ってから殺人や強盗などの凶悪犯罪件数が増加していることが指摘されています。特に、10代の若者を中心とした犯罪集団による強盗や恐喝が問題となっています。
- 凶悪事件の例
- 強盗と殺人: 在バングラデシュ日本国大使館の安全情報によると、銃器や刃物を使用した強盗事件が報告されています。また、金品を奪う目的で強盗団が車両を襲撃し、乗員が刺されて重傷を負う事件も発生しています。
- ひったくり: 徒歩やリキシャ(人力車)に乗っている外国人を含む被害者が、バイクや車に乗った犯人にバッグなどをひったくられる事件が多発しています。中には、被害者が引きずられて負傷するケースも報告されています。
- 政治的な衝突: 2024年には、公務員の採用制度を巡る学生の抗議デモが激化し、治安部隊との衝突で多数の死傷者が出ました。こうしたデモはしばしば暴動に発展し、集団での暴力行為や破壊活動が見られます。
- 集団犯罪の例
- ティーンギャング: 特にダッカなどの都市部で、10代の若者で構成される「ティーンギャング」による犯罪が増加しています。彼らは麻薬密売、恐喝、強盗、暴力行為などを組織的に行い、社会問題となっています。
- テロ事件: 2016年にダッカで発生したテロ事件は、武装集団がレストランを襲撃し、外国人を含む人質を殺害した非常に衝撃的な事件でした。こうした集団は、国内外の過激派組織と関連していることがあります。
- 人身売買ネットワーク: 人身売買は、複数の犯罪者が協力して行う国際的な組織犯罪です。貧しい人々を海外での高給の仕事を口実に騙し、強制労働や性的搾取をさせる人身売買ネットワークが活動しています。
- 凶悪事件の例
- 人身売買: 2024年人身売買報告書(Trafficking in Persons Report 2024)では、バングラデシュが人身売買対策の最低基準を完全に満たしているわけではないものの、改善に向けた努力を行っている「Tier 2」に分類されています。国内では、強制労働や性的搾取を目的とした人身売買が横行しており、特に貧困層やロヒンギャ難民が被害に遭いやすいとされています。
- 強制労働: 最も一般的な人身売買の形態です。貧困層やロヒンギャ難民が、国内の農業、漁業、建設業、家事労働、そして海外の出稼ぎ先で強制労働に従事させられています。
- 性的搾取: 女性や少女が、国内の売春宿や海外で性的搾取の被害に遭っています。人身売買業者は、SNSや虚偽の求人情報を利用して被害者を騙すケースが増えています。
- 児童労働: 児童が危険な工場や鉱山で働かされたり、犯罪行為に巻き込まれたりするケースが報告されています。
- 性的暴力: バングラデシュ警察の統計によると、レイプ事件やその他の性犯罪の報告件数は依然として高い水準にあります。ただし、多くの事件は報告されないため、実際の発生件数は統計を上回ると考えられています。
- 児童に対する性的暴力: UNICEFやUN Womenの報告によると、性的暴行の被害者の多くが18歳未満の少女です。特に7歳から12歳の少女が被害者になるケースが非常に多いことが指摘されています。
- 集団レイプ(ギャングレイプ): 集団によるレイプ事件も多く発生しており、特に地方や都市部の貧しい地域で深刻な問題となっています。警察への届け出が少ないため、正確な件数は把握が困難です。
- 家庭内での性暴力: 家庭内での性的虐待も多く報告されていますが、被害者が声を上げにくい状況のため、表に出ることは少ないです。特に幼い子どもが被害に遭うケースがあります。
- ストリートチルドレンへの性的搾取: ダッカのような大都市では、路上で生活する少女たちが性的搾取の最も脆弱なターゲットとなっています。人権団体が発表した報告書によると、ダッカの路上生活少女の75%が性的搾取のリスクにさらされているとされています。
- 酸攻撃(アシッドアタック): これは性犯罪そのものではありませんが、女性に対する暴力の一形態としてバングラデシュで長年問題となってきました。結婚や恋愛関係を拒否された女性に対して、報復として酸が投げつけられる事件が発生しています。
バングラデシュ人の人柄
しかし、バングラデシュの人々は総じておおらかで親しみやすい人柄です。家族や地域社会とのつながりをとても大切にし、困っている人には手を差し伸べる温かい心を持っています。
日本とバングラデシュの関係
日本とバングラデシュは、1972年の国交樹立以来、友好な関係を築いています。JICAによる経済協力や、日本の企業によるインフラ整備など、様々な分野で協力が行われてきました。
バングラデシュの人たちは日本にどれくらいいて、何をしている?
法務省の「在留外国人統計」によると、日本に住んでいるバングラデシュ人は年々増えています。2023年末の時点で、その数は約2万3千人です。彼らは主に「技能実習」や「特定技能」といった在留資格を使って日本に滞在し、建設業、製造業、農業などの分野で働いています。また、IT技術者として活躍する高度人材も増えています。
覚書を締結した民間団体はどんな活動をしている?
今回、バングラデシュ政府との間で覚書を交わしたとされる日本の民間団体について見ていきましょう。これらの団体は、外国人材の日本での就労をサポートすることを主な目的としています。
1. National Business Support Combined Cooperatives (NBCC):全国ビジネスサポート共同組合連合会
外国人技能実習生の受け入れを支援する監理団体です。主な活動は、日本の企業が外国人実習生を受け入れる際の手続きを代行したり、実習生の日本での生活や労働環境をサポートしたりすることです。
2. Kaicom Dream Street (KDS):カイコム・ドリーム・ストリート
外国人材の教育・育成を専門とする団体です。バングラデシュにもトレーニングセンターを設立し、日本で働くために必要な日本語や日本の生活習慣、専門技術を教える活動をしています。
3. Japan Bangla Bridge Recruiting Agency (JBBRA):ジャパン・バングラ・ブリッジ・リクルーティング・エージェンシー
バングラデシュと日本を繋ぐ人材紹介会社です。日本で働くことを希望するバングラデシュの人材と、人手不足に悩む日本の企業とのマッチングを行っています。
これらの団体は、バングラデシュの労働者受け入れを積極的に推進する民間企業・団体であり、それぞれの人材育成や送り出し、受け入れの役割を担っています。
ジャパン・バングラ・ブリッジ・リクルーティング・エージェンシー
各政党の政策
各党の考え方や主張は最新の各政党ホームページの政策や公約、党首の発言、ニュース記事などを参考にしています。各政党の考え方を見て、自分の考え方に合う政党はどこかを選んでみましょう。
自由民主党(自民党:保守、中道右派、左傾傾向)
自民党は、日本の成長戦略に外国人材が不可欠であると考えています。
- 外国人材の受け入れを拡大し、日本の労働力不足を解消する
- 高度な専門性を持つ外国人が、日本で働きやすい環境を整備する
- 外国人と日本人が共生できる多文化共生社会の実現を目指す
- 技能実習制度を見直し、新たな外国人材育成・確保の制度へと転換する
立憲民主党(革新、中道左派、リベラル)
立憲民主党は、外国人労働者の人権を尊重し、共生社会の実現を目指すべきだと主張しています。
- 外国人労働者の適正な労働条件と人権保護を徹底する
- 外国人の安価な労働力に依存するのではなく、日本の労働者の賃金を引き上げる政策を優先する
- 外国人に対する差別をなくすための法整備を進める
日本維新の会(保守、右派、リベラル)
日本維新の会は、日本の国益を第一に考え、必要な分野に限定して外国人材を受け入れるべきだと主張しています。
- 熟練した技能を持つ高度外国人材の受け入れは積極的に行う
- 安易な移民受け入れには慎重な姿勢をとり、国内の労働者の雇用を守る
- 厳格な出入国管理を行うことで、治安の維持を図る
公明党(中道、保守)
公明党は、外国人材が地域社会の一員として安心して暮らせる共生社会の実現を重視しています。
- 専門性・技術を持った外国人材の受け入れを進める
- 外国人労働者の生活支援や教育、医療など、多文化共生のための支援策を強化する
- 技能実習制度の適正化を図り、外国人労働者の人権侵害を防止する
国民民主党(中道、保守、リベラル)
国民民主党は、外国人材を日本の産業を支える重要なパートナーと位置づけています。
- 日本の労働者の賃金を確保しつつ、外国人材の受け入れを進める
- 労働力不足が深刻な分野に限定して、外国人材を計画的に受け入れる
- 外国人労働者が安心して暮らせる社会インフラを整備する
日本共産党(革新、左派)
日本共産党は、外国人労働者を安価な労働力として利用することに強く反対しています。
- 外国人労働者の人権を尊重し、日本人労働者と同等の賃金や労働条件を保障する
- 外国人労働者の人権侵害につながる技能実習制度を廃止する
- 移民受け入れに慎重な立場をとり、まず国内の雇用を安定させるべきだと主張する
参政党(保守、右派)
参政党は、日本の文化や伝統を守る観点から、外国人材の受け入れに非常に慎重な姿勢をとっています。
- 日本の治安や社会秩序を脅かしかねない安易な移民受け入れには反対する
- まず、日本の若者の雇用を安定させるための政策を優先する
- 外国人受け入れを行う場合でも、厳格な審査と管理を行うべきだと主張する
れいわ新選組(革新、左派)
れいわ新選組は、外国人労働者の権利擁護と共生社会の実現を強く訴えています。
- 外国人労働者を使い捨ての労働力として扱うことをやめさせ、雇用契約の適正化を徹底する
- 日本人労働者の賃金も同時に引き上げ、賃金競争による雇用不安をなくす
- 人種差別をなくすための啓発活動と法整備を進める
日本保守党(保守、右派)
日本保守党は、日本の国益と文化、伝統を守ることを最優先に掲げています。
- 移民政策には断固反対する
- 日本人がやりたがらないからという理由で外国人を受け入れるのではなく、日本人が働きたいと思えるような環境を整備する
- 外国人による犯罪の増加を防ぐため、厳格な入国管理を行うべきだと主張する
まとめ: バングラデシュからの人材受け入れについてどう考える?
今回のバングラデシュからの10万人受け入れのニュースは、私たちの社会が直面している「人手不足」と「外国人との共生」という大きな問題を表しています。一部の報道では「日本が10万人を受け入れる」と報じられましたが、これは国としての方針ではなく、あくまで民間の団体が交わした覚書であり、日本政府が公式に発表したものではないという点が重要です。
日本が外国人材に頼らざるを得ない状況は、すでに始まっています。しかし、安価な労働力として受け入れるのか、それとも日本社会の一員として迎え入れ、共に未来を築いていくのかは、私たち一人ひとりの考え方にかかっています。
あなたは、今回のニュースを聞いて、日本の外国人材受け入れについてどう思いますか。労働力不足を解消するために、受け入れを積極的に進めるべきでしょうか。それとも、日本の雇用や社会秩序を守るために、慎重になるべきでしょうか。
ぜひ、各政党の政策や、日本の現状、そして世界の動きに目を向けて、自分なりの答えを見つけてみましょう。そして、その考えを政治に反映させるために、選挙に行って投票してみることが大切です。
おまけ:覚書締結の現地記事(翻訳文)
『Dhaka Tribune』の記事「ダッカと東京、バングラデシュの人的資源育成のための覚書を締結」
ダッカと東京、バングラデシュの人材育成に向けた覚書を締結(dhaka Tribune紙)
日本は今後5年間で10万人のバングラデシュ人を受け入れる計画があることが、ある覚書文書で明らかになった。
バングラデシュと日本は木曜日(5月29日)、バングラデシュの人的資源を育成し、日本に送り出すための2つの覚書を締結した。この協定は、ムハンマド・ユヌス首席顧問が出席する中、東京の平河町にある駐日バングラデシュ大使館が主催した人材セミナーで署名された。
バングラデシュの在外邦人福祉・海外雇用省傘下の政府機関である人的資源・雇用・訓練局(BMET)のサレ・アハメド・ムジャファール局長と、日本・バングラデシュ合弁会社であるカイコム・ドリーム・ストリートBD社(KDS)のワンダ・ジュン(ONEDA Jun)会長が、それぞれの側を代表して覚書に署名した。
この覚書の下、KDSとBMETの協力により、日本の技能実習制度(TITP)および特定技能外国人制度(SSW)向けのモデル訓練センターとして、「ドリーム・ストリート・ビジネストレーニングセンター(DSBTC)」という名称で、モノハルディ技術訓練センター(MTTC)に専門の訓練セルまたはユニットが開発される。KDSが開発した、学習者が自身の夢を発見し、それを実現するために懸命に働く能力を育成する「ドリーム・エデュケーション」は、MTTCの標準訓練プログラムとして導入される。この覚書は、両当事者によるパフォーマンスの監視と評価の問題を網羅する相互協議による延長の規定付きで、署名日から5年間有効となる。
熟練バングラデシュ人労働者の配置のための戦略的枠組みの確立に関する三者覚書は、BMET、日本の全国ビジネスサポート共同組合(NBCC)、およびジャパン・バングラ・ブリッジ・リクルーティング・エージェンシー(JBBRA)の間で署名された。BMETのサレ・アハメド・ムジャファール局長、NBCCの木下幹雄理事長、JBBRAのモイヌル・ターミッド専務理事が、それぞれの側を代表して覚書に署名した。
この覚書の目的は、日本の技能実習制度(TITP)および特定技能外国人制度(SSW)の下で、熟練バングラデシュ人労働者を日本に配置するための戦略的枠組みを確立することである。NBCC、JBBRA、およびBMETの協力により、「Bhalojob Training Center (BJTC)」という名称で、日本のTITPおよびSSWプログラム向けのモデル訓練センターとして技術センターが開発される。JBBRAによって開発されたこの訓練センターは、他のTTC(技術訓練センター)にも段階的にモデル訓練プログラムを導入する。
この覚書は、訓練、認証、および技術技能開発における相互協力を促進し、これにより、日本の労働市場基準への準拠を確保しつつ、この覚書の取り決めの下で訓練されたババングラデシュ国民の日本での移動と雇用を促進することを目指している。ある覚書文書によると、日本は今後5年間で10万人のバングラデシュ人を受け入れる計画があることが明らかになった。この合意は5年間有効であり、その後は相互協議によって更新される可能性がある。
ユヌス大主教が4日間の日本訪問。日本は2030年までに10万人のバングラデシュ人労働者を雇用する予定(Daily SUN紙)
『Daily Sun』の記事「日本、2030年までに10万人のバングラデシュ人労働者を採用へ」
バングラデシュと日本は、今後5年間で10万人のバングラデシュ人労働者を採用するという画期的な合意により、二国間関係に新たな章を開いた。この発表は、木曜日(5月29日)に東京で開催された注目度の高い「バングラデシュ人材セミナー」で行われ、ムハンマド・ユヌス首席顧問が出席し、自国の若者たちの雇用機会を切り開くことの重要性を強調した。
バングラデシュの人的資源・雇用・訓練局(BMET)と、日本の複数の組織(カイコム・ドリーム・ストリート、日本の全国ビジネスサポート共同組合(NBCC)、およびジャパン・バングラ・ブリッジ・リクルーティング・エージェンシー(JBBRA))の間で2つの覚書(MoUs)が署名された。これは、バングラデシュの最近の歴史において最も重要な海外労働協定の一つであり、日本の深刻な労働力不足に対応しつつ、バングラデシュの若者に新たな経済的機会を提供することを目指している。
この協定は、バングラデシュにとって変革をもたらす雇用協定となる可能性を秘めている。日本は、国内の労働力不足に対処するため、今後5年間で10万人以上のバングラデシュ人労働者を採用することを公約した。この発表は、東京のToshi Kaikan会議ホールで開催された「バングラデシュ人材セミナー」で行われた。イベントに出席したユヌス首席顧問は、この取り組みをバングラデシュにとって「扉を開く」瞬間だと称した。「私にとって最もエキサイティングで、最も感動的な日になるでしょう。これは、バングラデシュ人が働くだけでなく、日本を知るための扉を開くでしょう」と彼は述べた。このイベントで署名された2つのMOUは、大規模な労働力移動プログラムに向けた正式な一歩を示している。
日本の厚生労働省の二木博文政務官は、日本の高齢化と出生率の低下を挙げ、必要性を文脈化した。
『The Business Standard』の記事「日本、今後5年間で10万人のバングラデシュ人労働者を採用へ」
日本は今後5年間で10万人のバングラデシュ人労働者を採用する予定(The Business Standard紙)
日本は、増大する労働力不足に対応するため、今後5年間で少なくとも10万人のバングラデシュ人労働者を採用する計画だ。この計画は、5月29日に東京で開催された「バングラデシュ人材セミナー」で発表された。セミナーでムハンマド・ユヌス首席顧問は、バングラデシュ人の日本での雇用機会を促進するために、暫定政府が必要なあらゆる措置を講じると述べた。彼は、これはバングラデシュ人が働くだけでなく、日本を知るための扉を開く「最もエキサイティングな日」だと語った。
イベントでは2つの覚書が署名された。1つ目は、バングラデシュの人的資源・雇用・訓練局(BMET)と、日本・バングラデシュ合弁会社であるカイコム・ドリーム・ストリート(KDS)の間で交わされた。2つ目は、BMETと、日本の全国ビジネスサポート共同組合(NBCC)、およびジャパン・バングラ・ブリッジ・リクルーティング・エージェンシー(JBBRA)の間で署名された。
カイコム・ドリーム・ストリートの代表取締役である松下氏は、日本の企業の間でバングラデシュ人労働者への関心が高まっており、バングラデシュの人材は大きな潜在能力を秘めていると述べた。NBCCの木下理事長は、今後5年間で10万人以上のバングラデシュ人労働者を歓迎する準備ができており、両国の発展に貢献する若く有能な労働力をバングラデシュに求めていると述べた。ワタミグループの渡邉美樹社長は、バングラデシュにある同社の学校が毎年1,500人の学生を訓練しており、その数を3,000人に倍増させる計画だと述べた。彼は、技術教育によって、彼らが日本の労働市場に参入できると語った。
国際研修協力機構(JITCO)の八木理事長は、バングラデシュでは日本語教師の数がまだ不足していると述べた。日本の厚生労働省の二木博文政務官は、日本の人口減少により、日本はバングラデシュ人労働者の支援を必要とすることになり、それは両国にとって有望なことだと述べた。駐日バングラデシュ大使のダウド・アリ氏は、日本は2040年までに1,100万人の労働力不足に直面する可能性があり、バングラデシュはより熟練した労働者を送るこの機会を利用できると付け加えた。


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